延命

延命 このそのものずばりの言葉を冠にする 水に 興味を持ったのは、かくいう知人が、近くにある 「坪尻」のスイッチバックを乗りに行って、いたく感激して帰ってきてからでした。
 
 この知人に年甲斐もなく、対抗心を燃やしてちょっと変わったスイッチバックがないだろうか?と調べていると、この出雲坂根駅に湧き出ている「延命水」にぶち当たった。昔から有名な水のようで、近くには 延命神社もあるとかで、病気を持っているものとしては、どうしても気になりはじめ、機会があれば、ちょっと飲んでみたいなあと・・・
 夜中の2時に、電車をパスしたものの、
「どうしようか・・・・帰ろうか、朝一で・・・」
退院して以来、24時間起きていたこともないし、まして部屋やベッド以外で寝たこともない・・から、・・・駅員に聞くと 朝5時には始発が出るからと言う。
 仕方なしに、構内の待合室の椅子に横になる。
 若いとき以来だなあ・・・駅で朝を待つのは・・
 昔から比べるとずいぶん座り心地の良い椅子に横になっていると
 「延命水」がだんだん気になってきた。
 大分迷った挙句
「せっかくここまで出てきたんだから、・・行こうか?」
 調子が悪くなれば、すぐ帰ればいいか・・
と改札口へ行って、時刻表を見せてもらい、経路を練り直しはじめたのは、4時も回っていた。
                 <つづく>

延命水

以前から、山陰へ行くなら 木次線に乗ってみたいと思ってた。
砂の器の亀嵩にも、もののけのたたら製鉄と興味があったし、日に3本ぐらいしか抜ける列車が走ってないとかで・・・。まして 三段スイッチバック式があると言うし・・。
 そしてこの三段スイッチバックの起点の駅 出雲坂根 には 「延命水」が湧き出ている。まあ、これが本来の目的でもあるのだけど。
 ずいぶん昔、高校のときに一人旅で 下関から山陰を周ったことがあって、懐かしさのあまりその当時を追ってみようと思い、鈍行の旅を計画したのだが・・・・・
 ムーンライト九州というお盆ぐらいまでの期間限定の夜行列車で下関まで行き、ぐるりと山陰を周る予定だったのだが・・・なんと、岡山まで出てみると、落雷と豪雨ですでに50分も遅れているとアナウンス。
 ひえ~と驚いたものの、下関から山陰の長門周りへの接続は、1時間半ほど余裕を見てたので、まあしようがないか・・と思ってたたら・・なんとそれがだんだん伸びてきてきて、ついには
 「1時間半ほどの遅れで・・・・」とアナウンスされる始末に相成り。。
 ローカル電車の本数がだんだん減ってる現在、接続を逃すと昔と違い とんでもないことになるのは 目に見えており・・思案投げ首。。
 結局ホームに下りたものの、横目でムーンライト九州の開いたドアを見ながら、乗るのを止めた。。すでに夜中の2時前。
                   <つづく>

青春18切符 その1

50半ば過ぎのおっさんが、青春・・でもなかろうが・・と自分でも思うのだが・これ、JRが出してる 期間限定 普通列車乗り放題切符 のネーミングなのだ。もう20年以上も前から発売されているのだけど、ネーミングがネーミングなので、いまだに年齢制限・・若い人だけが使えると 思い込んでる人が多く、私が使っていると言うと
 「使えるの?」と同年や先輩の人たちは一様に驚く。この切符は年齢制限はないのである。
 リンパ腫を発症する前から、重宝して時々使ってたが、病気になって以来足が遠のいてしまっていたのだけど、知人に こういう切符があるよ と紹介したら、その知人は バンバンこれを使って、あっちこっちへ 行くわ行くわ・・・。嬉々としていく姿を見てるとねえ・・羨ましくなって・・
 ほんじゃ、私もと 少し体調が良くなったら 行くぞ!と思ってたもんで、これを使って旅してきた。
 今年 正月あげ、今年はねずみ年だから 「ねずみ電車」が山陰で走ってるよ と言ったら、寒い中 四国から山陰へ それを見に行ってきた。境港線の きたろう列車 なのであるが、これを知人は なんと日帰りで見に行ってきたのである。
 連絡の悪い四国から、はたまた連絡の悪い山陰へであるから・・びっくりするやら見直すやらで・・
 で それを話した私も、行かないとカッコつかんしなあ・・・とここ2.3日体調も良かったので 行って来た。
火曜日に意気揚々と出かけたものの、トンダどたばた道中になってしまった。
                         <つづく>