秋の歩き遍路 その5 誤算・・

 前夜雨が降り、どうしようかと迷った挙句、11月23日(火)歩き遍路に行く。
今回も一人。。
 朝6時ぐらいまで雨が降っており、雨中の歩きも覚悟してバタバタ雨具などを用意し、朝一の電車に乗る。行程は国分駅から81番白峰寺、82番極楽寺、83番一宮寺を打ち高松市内の栗林公園ぐらいまで歩きたいと予定したのだが・・・

 8時前、国分寺の大師堂を打ち、何とか持ちそうな曇り空を仰ぎながら81番白峰寺を目指す。
81番白峰寺と82番根来寺は、こんもり盛りあがったような山が2つ3つ重なってできたような形をした山の両端にある。一般には、五色台と呼んでいるのだが、標高はあまり高くなく、高いところでも330から400ぐらい。ただ平地にぽっかりできてるから、上り下りともきつい。
 国分寺からこの五色台を走ってる県道の中間を、一直線に目指すのだが、これがこの五色台のふもとからほぼ垂直に上がっていくような感じで・・・・きつい。。

 今回の秋の一連の歩きは、やはり動物に縁があるようで・・・・
この山の県道に出る遍路道で、野鳥の餌付けをしているおじさんに出会う。ヤマガラに餌付けをしに毎日来ているそうで・・・。
 写真を撮らせてもらってたら、
「あんたも、やってみたら?」と言われて、生まれて初めて野鳥の餌付けに挑戦させてもらった。次々にヤマガラが手のひらのヒマワリの種を食べに来て、大感激!!
 それをおじさんが写真に撮ってくれた。。ホント嬉しかったなあ。。

おじさんにお礼を言って、県道を渡り再び遍路道へ・・・。
ところがこれが、予想外の遍路道で、こんな平地にできた台形の山にあるとは思えないぐらいのうっと暗い遍路道で、あちこちに今朝がたイノシシが掘り返したであろう穴がぼこぼこあるような道。その上白峰と根来を結ぶ遍路道に突き当ったと思ったら、何と根来寺の方が近いというとんでもない道。
 「ええっ!嘘だろう・・・・白峰まで2.8キロで、根来寺・・まで1.8キロ・・?」
なにそれ?と思うも・・白峰痔への道を一目散。。だがこれが下りのゴロゴロ石の道で閉口・・・、この間誰一人にも会わず・・。

やっと白峰寺に着いたのは、11時前。。何と6.5キロを3時間もかかってしまい、大誤算。

白峰の紅葉は、終わりかけでしたが、紅葉狩りの人でいっぱい。

白峰寺を打ち終えたものの、到底あの遍路道を引き返して根来寺へ行く気にはなれず・・・時計を見るととてもじゃないけど、83番一宮寺すらたどり着けそうにもないと思われたので、距離はあるけど県道を歩いて根来寺に向かうことにする。

しかし歩き始めてびっくり。遍路道では誰一人と会わなかったのだが、こっちは歩き遍路のバスツアーの団体には会うわ、独り歩きには3人に会った。。何なんだろうね・・この現象。
 古い遍路道にこだわって歩いているのは、ホント数すくなったというわけか?さびしい限り。。

 根来寺に着いたのは、1時半過ぎ。ここは白峰寺より紅葉狩りの客が多い。

 紅葉があまりにきれいだったので、長居をしたため、寺を出たのは2時半過ぎ。到底83番などへは行けるわけもなく、鬼無駅まで歩き、今日の打ち止めとした。

今回 この白峰、根来寺の往復の道は大誤算。。相当甘く見ていたからなあ・・・、まさかこんな遍路道とは。。
それにしても古い遍路道を歩く人が少なくなったのは、意外だった。。そういや、松山からこっち、県道や国道で、歩き遍路と会うことが多かったけど、山の遍路道では会うことはあまりなかったよなあ・・思い出してみれば。。

 まあ、山の遍路道は昨今、けっこうイノシシなんかが頻繁に出没するから・・避けてるのかもしれないが・・

 それともそれにこだわってる私が古いのかもしれないが・・・

▲白峰寺、根来寺のログ
山の中を行ったり来たりしたので、延面距離で見ると意外に38キロぐらい歩いてることになってる。
水平距離の経過時間は、ソフトの不具合かもね。

定期診察

  11月18日(木)定期診察に大学病院へ。
ここんところ、定期診察に行く日は天気が悪い。晴れた記憶がないように思える。

いつものように、血液検査を終え、診察。
今年に入って、血管の浮き上がりが目に見えて薄くなり、だんだん血管を探すのに苦労しているみたいで・・・採るたびに痛い!。。

「腎臓の数値、今日はまあまあですね。」と担当医。
見ると、1.44.
「先生、珍しく 1.5切りましたね。」と喜ぶと
「まあ、このぐらいの数値をずーっと維持してくれると、年齢とともに衰えていくのを加味しても、何とか最後まで透析するまでに行かなくて済むだろうから・・・この調子で・・」と。

 後は大して変わらず、少し歩きの話になり
「25.6キロぐらいに抑えて、ぼちぼち歩いていますから・・」
「まあ、その程度ぐらいにしておく方がいいだろうねえ。」と。

 △この日、Gさんとバッタリ会う。というより彼の方が早めに来て待ってくれてたのではあるが・・。
 診察室を出てきたGさん
「来月はこんでええ!1月でええ!と言われたで。」と嬉しそう
「12月は先生が忙しいし、調子もええみたいやから1月・・と言われた」だそうで。。
「よかったなあ。。これで2カ月おきになるかも知れんでえ。。」と祝福。
Gさんも、移植して丸6年だから・・見るからに嬉しそうで・・私としては、ちと羨ましく・・

▲血液検査の結果
白血球 9100 CRE 1.44   BUN 20  尿酸 7.7

薬を倍に増やしたからか、尿酸値一気に改善。

まあこれで、安心して歩きに行けるけど・・ね。

歩き遍路 秋編 その4 残り一桁に・・

 11月13日(土)
天気予報とは、裏腹な雲行き。どんより曇り空ながら、今年の秋4度目の日帰り歩き遍路に行ってきた。
知人は用事があり、今回は私一人。

 コースは、前回歩き終わりの讃岐塩屋駅⇒78番郷照寺⇒79番高照院⇒80番国分寺⇒国分駅という極めてショートな歩き遍路である。約20キロぐらい・・。

例のごとく朝一の鈍行で、讃岐塩屋駅へ。この駅は田舎では珍しく県道の高架の道路の下にあるJRの無人駅。7時半過ぎ、この無人駅をスタート。天気は、今にも泣き出しそうな曇り空。
 丸亀市内をつききり、県道33号線沿いに歩く。宇多津に入り、この車線の広い県道には少し場違いな感じをうける古めかしい地蔵堂の横を通り、郷照寺への遍路道へ入る。

 9時過ぎ、厄除けで名高い78番郷照寺に着く。

本道に参拝するころ少し、天気が回復。大師堂の横の地下に、おびただしいほど小さい観音さまが祭られている観音堂があり、中に入ると暗い中にほの赤い照明に浮かび上がる小さい観音さま達が神秘的な感じを漂わせていた。

 郷照寺を出て歩き始めて、ほどなく少し珍しい石道標を見つける。最近建てられたものだろうが、遍路道にしては丸囲みのアラビア数字といのは今まで見た記憶はない・・・。

 宇多津の旧町内を歩き坂出市内に入る。シャッターの閉まった店の多い商店街を突き切り坂出駅前を通り、高照院の遍路道へ。。

79番高照院は、天皇寺高照院というのであるが白峰宮神社と同じところにあるから少しわかりにくい。
 遍路道は、八十場の水のところから入ると白峰宮の裏に出るようになる。

↑ここのところてんはうまい。。

 高照院は、白峰宮の横にちょこんとある狭い場所に本堂と大師堂があるので、名前からからはとても想像できないぐらいの小ささで驚いた。だから少しお遍路さんが増えてしまうといっぱいいっぱいで・・・。

 高照院を出たのは、昼前。綾川沿いに歩くと、有名なうどん店 山下うどんの横を通るようになるのだが、おりしも昼時、大勢の人が並んでたので遍路姿で並ぶのも・・・ちょっと・・と思いスルー。

山下うどんを少し過ぎたあたりで、歩き遍路用の案内板。

このぐらい事細かく書いてくれてると、助かる。

この案内板のとうり歩き 80番国分寺へ着いたのは 1時過ぎ。
こちらは 高照院と違って、どっしりとしたお寺で・・・・

ここも大師堂は 屋内で納経所とかねてました。香川に入って2つ目だねえ。

境内に弁財天があったので、お参り。。

とまあ、80番まで打ち終わりました。ついに残り一桁に突入いたしました。
歩き始めたころには、どうなる事やら・・と不安いっぱいでしたが・・・なんとか、先が見えるところまでたどり着きました。。
 もろ手を挙げて「ばんざい!」と叫びたいところでしたが・・・・
あと少し・・何とか頑張って結願したいと思ってます。

 本日の歩行距離。 20キロぐらいかと思ってましたが、GPSロガーによると25キロも歩いてました・・・

讃岐塩屋から国分寺までのログ

歩き遍路 秋編 その3

 11月3日文化の日。
 例のごとく、知人と日帰り歩き遍路に行って来た。
ここ2週間ほど雨模様でその上寒い日が続いていて、前日少し躊躇したのだが快晴で歩くには絶好の気温。

 コースは、前回歩き終えた みの駅から 71番弥谷寺、72番曼荼羅寺、73番出釈迦寺、74番甲山寺、75番善通寺、76番金倉寺、77番道隆寺を打って多度津辺りで歩き終わりにする予定の約24.5キロのコース。
 この善通寺の周辺は、5キロ四方に7つの札所があって、お遍路銀座のような感じでお寺が点在しているので歩きやすいし、お参りもしやすい。

 みの駅に7時過ぎに到着。無人駅の駅舎で白衣に着替えていたら突然、大きな男の人が入ってきて
 「あんたら、弥谷寺に行くんか? 行くんだったら乗せてってやるよ!」と大声でいう。突然のことなので、あっけにとられていると
「ああ・・わしなあ、お寺で納経書いとんや・・ほいで今から行くとこやから。。いつもなあ、ここ見てなあ、お遍路さんおったら乗せていってあげとんよ。」と。
「えーと、私ら歩きでして・・・ありがたいのですが・・」
「ああそうか・・歩きか。。ほんなら、この道まっすぐに・・・なんぼ細うなっても・・な、まっすぐきたらええからな・・・まっすぐで!・・1時間半ぐらいでこれるきんなあ・・」と言って大男のおっさんは足早に車に戻って行った。駅舎は県道沿いにあり、踏み切あたりから中が見えるから、お遍路姿がすぐ見えるのだろうし。歩き遍路だけではなく、ふつうのお遍路さん達も、結構この駅を利用するのが、このおじさんの言葉でよくわかった。

 天気は快晴、讃岐富士の頭にはうろこ雲という絶好の歩き日和。

これを横目に見ながら、歩くこと小一時間。おじさんが言うように
「えっ?この路地を歩くの?」
と知人と顔を見合すような道もあり
「地図では、左に曲がっていくんだけどなあ・・・」と知人も地図を見ながら言うも、半信半疑ながらおじさんの言うことを聞いて歩いて正解。

 で 弥谷寺の参道にたどりついてげっそり。右が曼荼羅寺への道なんだが、左弥谷寺 階段530段余り という文字に・・・
「朝から階段かあ・・・・、楽はさせてくれんねえ・・」と二人ともぶつぶつ。。

山門下の俳句茶屋。 朝早かったので、準備中でした。

弥谷寺山門。これから階段が延々と続く。。

弥谷寺の本堂は 階段から本道までの引きがほとんどなく、崖淵に立ってるよう。。

大師堂は この家屋の中にあり、靴を脱いで上がる・・・。

中には、納経所もあり 今朝 会ったおじさんがいて、
「わりとはやかったなあ!」と声を掛けてくれた
「道教えていただいてて助かったですよ。。ほんとまっすぐだったですねえ!」
「そうだろう?よくみんな道間違えるんだよ。。地図どおりにいくと左に大きく迂回するんだよなあ・・」と笑って答えてくれた。

 ご朱印をいただき、おじさんにお礼を言って、先ほどの曼荼羅寺への分岐点にもどる。
ここから山越えの遍路道を歩く。

山越えして、高速道をくぐりため池沿いを歩き、曼荼羅寺


 出釈迦寺は目と鼻の先で・・

出釈迦寺の山門からは、讃岐平野が一望できる。晴れた日は最高。
納経所で、軸に書いてもらおうとしたら
「おうおう、だいぶ来ましたねえ・・あと少しだねえ。通しですか?」と尋ねられた。
ここも山の中腹にあり、朝から山の連続で相当つかれてたので、そういう顔に見えたのか・・・。あと少しですねえ!と言われ、少しうれしくなる。。

もう後は下りと平地ばかりで、こころ脚が軽くなる。

甲山寺を打ち、小さな川沿いに歩き善通寺へ。
甲山寺は前の出釈迦寺と善通寺に挟まれてるせいか、なんとなく印象が薄い。ちょっと立地的に損をしてるのかもしれないなあ。。

 出釈迦寺の納経所で
「今日は、善通寺さんでお祭りがあるから車の人は大変かも知れんが・・・ねえ」と言われた通り、祭りでごった返していた。
 空海祭り ・・そのものずばりの名前のまつり。そののぼりをみて多少戸惑いを覚える。

でまあ、参拝したわけだけど・・ここ善通寺ではゆっくりしたかったなあ。。

 金倉寺手前の路地で、今回秋の遍路の動物シリーズ。塀の上で寝る犬を見つけたんだけど、カメラを出している間にうとまれて吠えられてしまった。。ただ塀の上に立ってではあるが・・。

金倉寺では、久しぶりに下馬という文字を見る。。

ここの本堂には、鐘の他に数珠を手繰って参拝できるようになってて、そのたぐる音が面白いので動画で撮ってみた。

道隆寺手前の道で、近くの家の人に
「お遍路さん、お遍路さん」と呼び止められ、ご自分で作られたお地蔵さんの焼き物をいただく。ありがとうございます。

道隆寺を打ち終わる頃には、夕陽の趣。

 予定では、多度津駅に引き返して終わるつもりだったが、後戻りするより先へ行くべ!と、2キロほど先の讃岐塩屋駅まで歩き、この日の歩き終わりとした。。

 お天気抜群で、気持ちよい歩きの一日でした。その上 七ヶ寺もまわれたし・・

みの駅~善通寺~讃岐塩屋駅へのログ
 何のかんのと言いながら、沿面距離で 35キロ余り歩いている。。。
 でも絶好の歩き日和だったから、そんなには負担には思わなかったねえ。。