「歩き遍路」3回目

これだけ気温が上がってくると、帯状疱疹の痛みもずいぶん和らいできて、時折ピリピリと電気が走るぐらいになってきた。やはり 日にち薬かなあ。
5月は バス会社の「歩き遍路」ツアーは、満席で・・・・。
皆さん、早くから予約するみたいで・・私のような、ちょっと先の目安がつきにくいものには、すぐあぶれてしまうみたいです。
で、どうしたものだろうかと思っていたら
 「バス会社のルートをたどって歩いてみませんか?」と先のツアーで一緒になった人が、誘ってくれたので、二人で 昨日 「歩き遍路」に行ってきた。
 「プランは、あなたに任しますよ!」といわれたので、2.3日前から、本やガイドやネットで調べてみたのだけど・・・
 さすが、バス会社 なかなか個人では 行き難いように仕込んでる・・と感心させられるやら、
 「これ、どうしろというの?」と困惑。
前回 10番切幡寺のすぐ下の 土産物屋まで歩いて 終わっている。
本来バス会社のツアーを利用するとここから歩き始めるのであるが・・・
そこへ行くにはどうしたら良いものかと地図とガイド本をひっくり返しながら、思案投げ首にらっめっこ。。
 ネットなどでは 切幡寺前というバス停があるという風に書いてあるのもあったりしたのだけど、どうも今は 路線バスは走っていないらしい。
 昔 子供のころは ツバメマークの国鉄バスがいたるところを走り回っていたのだけど、調べてみると 現JR四国バスの路線バスは なんと四国内は2路線しかない・・・。たった2路線 それも高知だったかな? 唖然としてしまった。それでも「JRバスのある風景」という写真募集のキャンペーンをやってるんだから、恐れ入り屋の鬼子母神・・
 で、地元のバス会社がそれぞれ路線バスを走らせているのだけど、この10番切幡寺と11番藤井寺の近くを走るバスは見当たらない。かといって 切幡寺に車をおいて 11番行って引き返すなんて・・とんでもない芸当はできない。この10番 11番は 吉野川をはさんで 北と南にあるからその間 12キロあまりあるからねえ。。
 結局 鴨島駅に車を置いて 切幡寺下の土産物屋まで タクシーで行って それから歩くことにした..
ちょうどこの日、吉野川市主催の「空海をたどるいやしの道」と銘打ったウォーキング大会が行われていて、10番切幡寺から11番藤井寺の平地コースと藤井寺から12番焼山寺までの山道コースの2コースのイベントがあって、その出発した後を追うように、歩き始めた格好。
 10番切幡寺の山門は、妙に新しくて・・・。
で本堂までは、石段・・・。朝一の石段はきつい。。。333段もある・・。
 すぐにひざが笑ってしまって、うそだろう・・今日一日持つのかいなあ・・不安だらけながら、しぶしぶ上る。
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 ひざがガクガク音を立てそうなのだけど、相方の手前、弱音を吐くわけにも行かず、早くも田植えの終わった田んぼの中を、吉野川の岸を目指して歩く。
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吉野川岸から中州を通って、潜水橋を渡る。高知四万十では 沈下橋というそうな。。
これがねえ、中洲にあるから 意外とまっすぐな一本道なんで・・歩くの疲れる。。
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で、吉野川を渡りきったところに 遍路小屋がありました。中で一休み・・
この小屋は、川側にはガラスが入っていましたが、反対側は格子だけ。。
でも、歩きには助かりますね。。
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先に出発していた、ウォーキングのイベントに追いつき混じりながら歩く。ウォーキングだから、道々の要所には 道案内の人が立っているから、歩きやすい。
 「助かるなあ・・・道しるべがいてくれて!」と案内の人に声をかけると
「そうでしょう!こういう日ばっかりだと 歩きの人も助かるのにねえ・・」と案内のおばさん。
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 藤井寺に着く、2時間半。ガイドブックの想定時間3時間半を 大幅に上回る。
 「ひざがガクガクしたわりにゃあ・・早かったですねえ・・」と茶化す相方。
 藤井寺の藤は、影も形もなく・・・
「4月の終わりぐらいかねえ・・いい時は・・五月の連休までかねえ、長くても、来年また、いらっしゃいそのころに・・綺麗だよ」と 納経所の書いてくれたおばちゃん。
 来年も来る?歩きで・・・・・どう?・・
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 腹が減ったものの、食べるところもなく、駅まで下って食べようということになり、急ぎ足で降りる。朝 切幡寺を出て藤井寺を回って鴨島駅まで 約15キロ、駅前の食堂で昼飯を摂ったら、1時半を過ぎてた。
「今からどうします?」お互い思案。
 今回は、バスツアーに参加できなかったので、基本的にはそれを追うのだけれど・・すでに大分疲れてきている。
「これねえ、次のツアーで焼山寺行くでしょう?でその後の寺は、どこでジョイントするの?」と相方。
「それがですね、その次の大日寺までが 2回に分かれてツアー組まれてるんですよ。だから今回は この2つを飛ばして 10番11番14番15番と回るようになってるんですね。で、ツアーだと藤井寺から13番大日寺の駐車場へバスで行って、お参りをせずに歩き始めて14,15といって、終わりになっていますね。・・・・どうします?」
 気温は 25度を超えているから、相当暑くて二人ともばててる。
 しかしこのまま帰るというのも、なあ・・。
 しかし刻々と時間は過ぎてるし、食堂の畳に上がったら動く気がしない。
が・・
「どうでしょう?14番常楽寺へ行って、ここの駐車場へ車を置いて、15番までは700メートルぐらいだし・・歩いていって、逆に引き返して13番大日寺まで歩くというのは?・・これだと 5時の納経所の門限までには十分時間あるし、後は時間かけても13番まで歩けばいいわけですから・・」と私。
「うん、その方が、真ん中に車置くほうが気が楽みたいだなあ・・」と相方。
 かくして、再び車に乗り込み 14番常楽寺へ。
 ここは、なんか岩山の上にお堂があるみたいで足元が危ないことこの上ない・・3回もけつまずいて転びそうになった。
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15番国分寺は、14番からは目と鼻の先で 大きな道路もなく、「歩き」じゃないへんろツアーの人たちもこの間は歩くみたい・・
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お参りを済ませて時計を見ると、思ったより早い 3時半前。
「じゃあ逆うち、行きますか?」と相方
逆うちというのは、88箇所を1番から回るのではなくて、88番から回ることで、うるう年にこれをやると大変ご利益があるんだとか・・
 でまた 14番へ向けて歩き始め、14番の下を通って13番へ。
途中で、「歩き」の人にすれ違う
 「どのぐらいかかりますか?13番まで?」
 「ここから3.40分かなあ・・最後大きな道に出ると遠いですから・・間違わないように」と歩きの人。
 さすがに二人とも疲れてきたのか、杖を突く音が高い。
カシン、カシンと大きな音
 「やけくそ?ですか?」「わかりますー」「へへ」
でまた、川を渡る。一宮橋と書いてあった。非常に風が強くて傘が吹き飛ばされそうだし、疲れてきてるからこたえる。
「案の定」というかなんというか、「歩きの人」がアドバイスしてくれたにもかかわらず・・・最後大きな道へと入っていってしまい遠回りしてしまった。
「13番から歩いて引返しますか?どうします?」と相方
どうもこの道路は路線バスが走っているみたいで、停留所がぱらぱらと・・
「5時前にバスあるみたいですねえ・・」と停留所の看板を見ながら私・・
「バスかタクシーにしますか?それルール違反になりませんよねえ・・」と相方。
 やっと遠回りしながら、13番大日寺につく。
道路際に階段があって、びっくり・・・道路にへばりついてるような感じがする門で・・・。
 いざ境内に入って、
「さあどうします?」「?」「お参り・・・・ツアーに参加するとすると、ここでお参りすると、次歩きで12番焼山寺から来たとき・・」と私
「ああ、そうか・・でも、せっかく逆うちで歩いてきたのに・・お参りして書いてもらいましょうや!次も参れば・・・別にそこだけダブっても・・・なんならまた、全部2回まわっても」と相方
かくして納経所へ。
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 納経所で 書いていただいた 掛け軸を乾かしていたら、相方がニコニコしながらやってきて
「乗せてってくれるって・・14番まで・・」
「本当?」思わず私も笑み。「誰?」
「おばさん二人づれ、門で待ってるから」と相方。
そそくさと軸を片付けて、相方と駐車場へ。
本州ナンバーの外車におばさん二人が乗っていました。
まあ、なんとこのむさくるしいおっさん二人を外車に、乗せてくれるんだからありがたい。感謝感謝・・これも、お接待なのかもしれません。
 ホント助かりました。
 かくして 歩いた距離 22.3キロあまり。。
 今朝は、足がはれてるかと思ったけど、案外・・足も痛くなく。。
■今日の歩き
10番切幡寺下の土産物屋→大野島潜水橋→11番藤井寺→JR鴨島駅
車で14番常楽寺へ移動。
14番常楽寺→15番国分寺→14番常楽寺→13番大日寺