「あんた・・歩きよるの多いなあ・・!遍路よ。そこもここもにもオルが!」と店に入ってくるなり、料理屋のおっさん。
おっさんは、この連休の日月と四万十へうなぎの仕入れに行っていたのだ。おっさんは私が歩きに行ってるのを知ってて・・今度も私が
「四万十行くんだったら、ひょっとしたら会うかも・・」といってたものだから、道々ずーっと遍路姿の男の顔を見てたんだそうで、1泊2日足の私がケツをわって帰ってきてたことなど知らないから、2日間見てたら、その歩いてる数の多いことにびっくりしたようで・・・
「まあ、次から次と沸いたように歩いとってびっくりしたわ・・。」とおっさん。仕入先へは普通は電話で済ますのだけど、久しぶりに顔見世にいかんと・・・ということで行ったらしい。でそこの親父さんに話を聞いたら
「あのNHKの街道テクテクで女の子の卓球選手が歩いてから、ぐーんと増えたってよ。それまでは、歩きなんてポツポツだったのにな・・。まあ、増えるのはええことかもしれんが、そのぶんパタパタ行き倒れがふえてなあ・・・と言うとったで」とおっさん。
「ふーん・・行き倒れ・・」
「まあ拝みもって死んでいくんだから、本人はそれでええかもしれんがなあ・・とよ!」
「へえ・・結構トラブル増えてるんかなあ・・・」
「行くのはええけど、あんた気付けとったほうがええで!」
とひとしきり、あっちで聞いてきた遍路の話をして帰っていった・
まあ、確かに相当増えてるから、私も歩きながら多少は感じるところもあったのだが・・・・・
△ 四国八十八ヶ所感情巡礼
車谷長吉
去年文芸春秋に連載されている時から読んでいて、単行本になっても 歩きに出る前に読んで、出かけていたのだけど・・・
最近、歩きが進みだしてからは手に取ることもなくなってきた。
歩きが進みだして読むより、これから「お四国」でもと歩き始める前に読むほうが面白いかもしれない・・
四元奈生美さんの 四国お遍路のてくてく旅?は私も何度か見ました。
番組がきっかけで歩き始める人が増えた、ってのもわかる気がするなぁ。
先日、これまたNHKで、関口さんの 鉄道最長片道切12,000㎞の旅 のダイジェスト版を放送してましたが、
終着駅の肥前山口駅に、特急かもめで下車された時はちょいがっかり。
42日にもわたる旅だから、そりゃ新幹線や特急も使うでしょうけど、
私としては、最後は普通列車で下車してきてほしかったなぁ・・・と。
でも、最後の関口さんのコメント
『この切符は確かに無効になるんだけど、実は見えないスタートのハンコが押されていて、これからの人生の生き方のヒントをたくさんあげましたよ、さあこれからの人生をスタートしなさい、ってハンコに見えるんです。だからこれはスタートの切符なんです、あくまでも。だから意外と寂しくないです。すごくこれからが楽しみになりました。この切符のおかげで』
・・・に感動した私は、特急かもめで下車したことも帳消しになりました。
これから暑くなりますから、お遍路道中、無理なさらずに。
倒れず、必ず帰ってきてください、ね。
こんにちわ。
彼の終着駅シリーズで言えば、「歩き遍路」で 甲浦、奈半利をすでに回ってきたわけで、これから宿毛と宇和島が 88箇所めぐりでは 終着駅になるかな? 鳴門もあるけど、一番が 坂東駅だから、終着駅を経由してとなるとその4つになるかな とふと思いました。。