すい臓がん

亡くなったおふくろは、すい臓がんでした。

去年の11月の半ばに見つかり、その月末に亡くなりました。88歳でした。

わかって2週間あまりでした。

すい臓がんは、「見つかりにくい」という話を以前から聞いてましたが、まさかここまで・・とは思いませんでした。

お袋は、親父が亡くなる前から特別養護老人ホームに入所していました。入所した当初は 要介護5でしたが、亡くなる4年ほど前から要介護4になってました。なぜ 5から4によくなったかはわかりません。私から見れば、お袋は同じような状態にしか見えませんでしたが・・・。

 お袋は、入所した頃から少しずつボケが始まってましたが、身内から見ればそんなに認知症が進んでいるようには見えませんでした。去年の年明けからお袋がすこし不機嫌そうな様子を見せることが多くなり、「どしたんだろう?」と、私の施設に来る回数の少なさに腹を立てているのかなあ・・と思ってました。今思えば、このときにはすい臓がんがだいぶ進行していたのじゃないか・・と。

お袋は、晩年身体が不自由になりましたが、芯のしっかりした気丈夫な人でしたから、元気な頃から弱音を吐くところなど私は見たことありませんでした。陰では吐いてたかもしれませんが・・。ですから施設から「ちょっと様子がおかしいから・・」と連絡を受け、病院へ行って診断結果を聞き本当にびっくりしました。施設から付き添いで来てた看護師は新人でそのとき初めて会った人でした。

 診断結果は、酷いもので、すい臓以外の内臓にもガンが転移しており「年明けまで、持つかどうか・・」というものでした。

お袋は、私が病院に来てくれたのが嬉しかったのか、にこにこ笑ってました。

「母ちゃん・・痛いんか・・」と聞くと

「・・痛い・・」と言いながらも にこっ と笑おうとしてくれました。

 

医者は、もう高齢だし手術や抗がん剤治療しても・・ご本人が痛いし苦しむだけだから・・というし、私も少し痴呆があり身体が思うようにならないお袋見てると・・・・緩和医療を選ばざるをえませんでした。

緩和病棟に移って、2.3度食事がとれただけで、あとは本当に静かに眠るように逝きました。移って10日目でした。

 医者の話だと、相当前から悪かったはずだろう・・が、ということでしたが、施設では気づかなかったようで・・・。一応、定期検査に他の病院には連れて行ってたみたいですが・・。・・わかって半月も持たない状況まで・・気づかないんですかね・・・。

 お袋の不機嫌なのは、病気だったのか?と気づかなかった私が悪いんですが・・

なんとも未だに釈然としないものが・・心に残ります。