さびしくなりました

  過日 亡くなった戦友にお線香をあげさせてもらいに、いつも会う知人と行ってきました。
あいにくの空模様で、小雨交じりの寒い日で・・・故人の涙雨だったのかもしれません。

 祭壇の写真は、元気な活発な顔の写真が飾られていました。
向こう意気の強い人だったので、今にも飛び出してきそうな生きのよい顔で・・・、病棟でワイワイガヤガヤやっていた頃を思い出しました。
 奥さんによると、去年の11月の半ばに大学病院に入院されたんだそうで・・・。

 血液疾患で闘病している人は、私を含めてですが・・、相当な回数の化学治療をし、そのうえに移植などをしているから、体にたいへんなダメーシを受けているわけで・・・その影響と体への蓄積は、データでは表しようもないし計り知れないものがあって、彼の体にもずいぶん蓄積されていたんでしょう・・。それが ある日突然大きな負荷となってのしかかってきたのではないでしょうか・・・。 彼は、移植後も何度も入退院を繰り返して、私より何倍もきつい治療を繰り返していたわけですから・・その負荷は、とてつもなく大きなものだったのでしょうから・・・。

 奥さんが、いみじくも こう言われてました。
 「いつの日か、副作用や後遺症のない治療薬ができるといい・・のに」と。

 帰りの車中で
「寂しくなりますね・・病院で会えなくなって・・」と知人に言うと
「そうよなあ・・・・顔見るだけで、お互い生きてるなあ・・とほっとするところがあったのに・・。この感じは、この種の病気になったもんじゃないとわからんからなあ。。」
「・・・・・・・」

 確かに、この種の病気を抱えている人は、 誰も完全に治って病院通いをしなくてもいいようになる・・なんてことを考えてはないと思うから・・

 いつかまた再び・・・という恐れを抱きながら、通院して戦友たちの顔を確認して、お互いに安ど感を覚える・・・これがずっと続いてきた。彼とは7年余り・・・。

 「寂しくなった・・・・、もうあとGさん入れて3人に・・なってしまったなあ」と知人。

 そう・・当時の病棟仲間は、あと3人になりました。

   あらためて ご冥福をお祈りいたします。